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管路管理へ理解深め 厚木の杜環境センター視察、中野国交相「現場に光を」 マイクリップに追加

2025/10/01 総合 国土交通省
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  • 管内土砂清掃機器のデモ
  • 地下施設で調査技術を視察

 9月29日、中野洋昌国土交通大臣が厚木の杜環境リサーチセンターを視察し、下水道管路管理現場で活用される新技術について理解を深めた。同センターは、下水道管路管理に関する研究・技術開発・教育研修および地域防災拠点の機能を持つ複合施設で、下水道管路管理最大手の管清工業が令和4年に開所した。

 口径1500mmの下水道管を模した地下施設等を有しており、今回その模擬管路等を用いて管路管理業務のデモンストレーションが行われた。

 冒頭、管清工業の長谷川健司社長が同センターのコンセプトを紹介するとともに「八潮市での道路陥没事故や、行田市で管内調査中の事故があったが、そういった事故が起こらないよう最新の機器を用いた実技や安全衛生に関する研修を当センターで行っている。その一環を今回見てもらえたら」とあいさつ。

 中野大臣は「上下水道は国民生活にとって重要インフラだが、なかなか維持管理、点検・整備に光が当たってこなかったこともある。管路での事故が相次ぎ、国民の関心が高まっており、国としても下水道インフラマネジメントに向けて検討委員会を設置し議論している。その中でドローンを活用した点検やDXを進めていこうとしている。今回の視察を通じ、どういった技術をどのように活用させていくか学ばせてもらい、これからのインフラマネジメントの改革に生かしていきたい」と述べた。

 中野大臣は施設の概要について説明を受けた後、研修用模擬管路(大口径・小口径)にて飛行ドローンや自走式TVカメラ機器による点検調査デモを視察。また大口径管路内での土砂清掃用自走ロボット(グランド・スウィーパー)の地上操作風景も見学した。

 視察を終えて中野大臣は、技術の高度化や新技術開発の重要性を強調するとともに、「維持管理の最前線に従事するエッセンシャルワーカーに光が当たるようにしなければならない」との認識を一層強めた。

 視察を振り返り、長谷川社長は、「ドローンなどの新技術の現場実装を通じた機械施工化に向け、機械等損料への反映など財政面での支援を」と要望した。


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