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未来の姿に思い馳せ 矢巾町、GESUIKUテーマに議論 マイクリップに追加

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  • 2050年にタイムスリップ
  • 都南浄化センターを見学

 岩手県矢巾町は9月24日、2025水道サポーターワークショップGESUIKU(下水道+社会教育)Vol.1を開催。住民15人が参加したほか、他自治体からも見学者が訪れた。

 同町はこれまで、住民と水道の相互理解を目的とした水道サポーターワークショップを実施してきた。今回初めて下水道に焦点を当て、「GESUIKU」をテーマに、現場見学や講演、意見交換などを通して下水道事業に対する相互理解を図った。

吉岡課長

 冒頭、同町上下水道課の吉岡律司課長は「下水道の現状を客観的に知ってもらい、これからどうすべきかを自由に議論していただきたい」と呼びかけた。

 参加者はまず矢巾町、盛岡市、滝沢市、雫石町の下水を処理する都南浄化センターを見学し、下水処理の仕組みを学んだ。

 続く講演では、NJS地球環境本部の有我清隆氏と望月海人氏が「下水道システムの現状と未来に引き継ぐための課題」と題し、将来の下水道事業のあり方として広域化や官民連携、DXなどの取組みを例示した。

 ワークショップでは、住民らが現在の年齢のまま2050年の矢巾町にタイムスリップした設定で、フューチャーデザインを語り合った。光触媒を用いた下水処理の実現など、参加者一人ひとりの思うさまざまな未来の下水道について話題が展開された。

前田管理者

 また、町民が未来人の設定に没入できるように、同町が将来を語り合う際に用いる法被を羽織るなどユニークな工夫も見られた。

 見学に訪れた富山市の前田一士上下水道事業管理者は「行政だけではなく、利用者である住民に〝わが事”として考えてもらう必要があることを実感した。今後は矢巾町の取組みを取り入れながら、上下水道インフラを未来に引き継ぐために努力していきたい」と語った。

 WSを振り返り、吉岡課長は「次回以降は学生など若手世代も巻き込む形で開催したい」と意気込みを示した。


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