交流、技術研さん図る場に 北の下水道場、2部構成に内容を刷新 マイクリップに追加
北海道建設部まちづくり局都市環境課と札幌市下水道河川局は8月21日、札幌市内で令和7年度第1回「北の下水道場」を開催。道内自治体の下水道事業担当職員33人が参加した。
北の下水道場は、下水道事業に携わる若手職員を中心に技術や経験の研さん、会議を通じたネットワークづくりを目的として平成26年に設立されたもの。今回はグループごとにテーマに沿った課題を抽出し、次回の下水道場で課題解決のための検討を行う2部構成へと内容のブラッシュアップを図った。
冒頭、北海道建設部まちづくり局都市環境課の山下宏治公園下水道担当課長は「第一線で下水道事業に携わる職員が集まる貴重な機会。会議を通じて多くの気付きを得て、明日からの仕事に生かしてほしい」とあいさつした。
続いて、国土交通省水管理・国土保全局から下水道事業課事業マネジメント推進室の今井隆太下水道防災対策係長が「上下水道事業における現状と広域連携の必要性」、上下水道企画課管理企画指導室の増渕紀彦地域支援係長が「下水道分野の官民連携(ウォーターPPP)」と題した講演を行い、国の方針や関連施策について解説した。
また、NJS地球環境本部経営コンサルティング部の有我清隆部長が「広域化・共同化、他事業連携 可能性と留意事項」と題し、広域化・共同化の障壁と成功事例、上下水道バンドリングのWーPPP事例などを紹介した。
討論のテーマは官民連携、広域化・共同化、ウォーターPPP。各グループでこの3テーマに関する現状の整理と課題の抽出を行った。発表では、施設の老朽化やWーPPPの検討、改築更新の遅れ、耐震化の未実施、不明水対策などが課題として挙げられたほか、職員の減少や災害時の人員確保、電気職の不足など「人」に関する話題も多く寄せられた。
おわりに、北海道建設部まちづくり局都市環境課下水道計画係の宮本達也課長補佐は「本日の議論や、新たに得た情報を各職場で共有し、ブラッシュアップするとともに、今後もこの場でのつながりを活用してネットワークを広げていただければ」と締めくくった。