埋設物の管理議論、AI活用が焦点に JSTT講演会 マイクリップに追加
日本非開削技術協会(JSTT、森田弘昭会長)は8日、都内で第32回非開削技術講演会を開催。非開削技術に関する最新知見が共有された。
国土交通省水管理・国土保全局下水道事業課事業マネジメント推進室の山縣弘樹室長は「下水道行政の最近の動向について」と題して講演。令和6年能登半島地震や八潮市道路陥没事故を踏まえた施策の方向性として、維持管理性や冗長性の確保、急所施設の耐震化などを挙げ、解説した。
森田会長は「下水道管路の老朽化と対策」と題して講演。硫化水素による腐食のメカニズムを説明した上で、腐食対策技術の海外展開事例として、ベトナムでの取組みを紹介した。
日本電信電話アクセスサービスシステム研究所の本田奈月氏は「NTTにおける地下通信設備のメンテナンス技術開発動向」と題して講演。画像認識AIを利用した点検や、地盤を透過する宇宙線「ミューオン」を利用した空洞調査など、同社の埋設物メンテナンスの取組みについて、技術を解説した。
東亜グラウト工業管路グループ水道事業部アイスピグ部の結城啓治部長は「AI活用による水道管更新計画策定の効率化技術について」と題して講演。人工衛星を用いた漏水調査システム「アステラ」と、AIによる管路更新計画等策定支援システム「アセットアドバンス」について話した。