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【八潮市道路陥没】大野知事、時間帯を限定した節水呼びかけ 数日続く可能性も示唆

2025/02/04
3日に開かれた第9回埼玉県危機対策会議

 埼玉県の大野元裕知事は3日、八潮市内で発生した大規模な道路陥没に伴う救出活動の「最善の環境」を整えるため、関連する12市町に対して4日14~17時の間、水の使用を控えるよう呼びかけた。

 発生から1週間が経過した現在もなお、現場には男性1人が取り残されている。陥没内には汚水が流入し続けており、これが救出活動の妨げとなっている。時間帯を限定した節水を呼びかけることで水位を下げ、救出活動を進めたい考え。同日開かれた県の危機対策会議の場で明らかにした。

 県が事故発生直後から関連12市町に対して下水道の使用自粛を呼びかけたことで、陥没内の水位は確実に下がってきているものの、現場にある流域下水道の汚水幹線は、上流部のマンホールまで満管状態となっている。時間帯を限定したさらなる節水を求めることで、現場内の水位がどの程度の時間をかけて、どの程度低下するのか、管きょ内を確認できるのかを確かめ、次の救出活動につなげていく考えだ。

 会議で大野知事は、「現場において全力を挙げて作業に当たっているが、救出や復旧までにはさらなる時間を要する可能性が高い」とし、「流入する下水のさらなる軽減を図り、救出作業を推進するため、4日14~17時まで可能な限り水の使用を控えていただきたい」と協力を呼びかけた。また、その後数日にわたって同様のお願いをする可能性も示した。

 県では、こうした対応と並行してドローンによる調査も進める。陥没現場から下流側の管きょ内に何らかの支障物があり、これが流下を妨げている要因となっている。県が確認したところ、下流側の管きょ内の水位はドローンによる調査が可能な程度に低いとみられる。下流側のマンホールから陥没現場までは600m程度あり、ドローンを投入することで、少なくとも支障物の位置までは把握することが可能になるという。


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