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下水資源活用の要点は 水コン協、人材確保等で意見交換 マイクリップに追加

2025/08/06 産業 業界団体
講演者で意見交換

 全国上下水道コンサルタント協会は7月30日、下水道展’25大阪の併催企画で「下水道資源による地域循環の構築に関する共同研究」講演会を開催。東京大学大学院工学系研究科の加藤裕之特任准教授、東京大学下水道システムイノベーション研究室から日水コンコンサルティング本部下水道事業部東部施設部の小林空子氏、NJSオペレーションズ本部インスペクション部の梅澤志帆氏が登壇した。

 加藤准教授は、汚水処理が概成した現在、効率性を高めて付加価値を生むことが下水道業界の統一的な新たな目標となり得ると述べ、その一例として下水資源の活用に向けた要点などを解説。中でも、下水汚泥肥料の普及については、まずは小規模な範囲で少しずつ試しながら利用者と供給者それぞれの経済的メリットを明確化することが重要だと指摘した。

 また、下水汚泥の活用を進めるに当たっては、地域の既存コミュニティなどを通じた情報提供により利用者との信頼関係を構築し、定量的な基準を満たす「安全」と心理的な「安心」の隙間を埋める取組みが欠かせないと強調した。

 続いて、小林氏が人材確保の課題と対策について、梅澤氏が管内調査に用いるドローンの開発経緯などを紹介。講演後には登壇した3人が上下水道業界の人材確保、業界内のジェンダーバランス、AIの活用などについて議論を交わした。


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