施設・管路一体で包括 山元町、第一環境JVが受託 マイクリップに追加
宮城県山元町が公募していた令和7年度からの上下水道事業包括業務委託が、第一環境を代表企業とする特定共同企業体に決まった。浄水・処理場・ポンプ場に加え管路施設の維持管理業務を新たに追加したもので、施設・管路一体の包括案件に臨む。
履行期間は令和7年4月から5年間で、対象は山元町水道事業、特定環境保全公共下水道事業、農業集落排水事業に関する全施設の維持管理業務と料金関係等業務。各業務とも性能発注により行われる。同町では平成27年から公公民連携モデルによる上下一体の包括的民間委託を実施しており、今回で3期目の契約となる。
JVは第一環境、水ingAM東北支店、管清工業の3社体制。第一環境は、料金関係業務(営業関係業務、事務管理業務)、漏水対応、上水道管路補修、管きょ(公共ますを含む取付管)不具合対応を担う。水ingAMは処理場等の運転管理業務、保全管理業務、廃棄物管理業務を担う。管清工業は下水道管路とマンホール点検、技術上の管理と指導を担う。
令和7年度からの包括委託では、水道施設では水管橋保守点検と漏水対応業務(口径50mm以下)、下水道施設では下水道管路・マンホール・消防施設の保守点検と公共ますまでの取付管の不具合箇所補修対応、そして農集排施設では管路とマンホール保守点検と公共ますまでの取付管の不具合箇所補修対応が新たにメニューとして追加された。それに伴い、管路維持管理業務にノウハウを有する管清工業が、前期からのJVメンバーに加わる形となった。
昨年6月付で公募型プロポーザル方式にて事業者を公募。10月に行われた審査委員会を経て、第一環境らJVを優秀提案者に選定していた。審査委員会の講評では、第3期で追加した補修等業務について有資格者を配置する提案がなされており、さらに3社共同企業体のメリットが生かされた提案であったことや、大規模災害時等においての事業所との連携、設備台帳を活用したアセットマネジメント、人材育成方針、地元雇用、地元企業の積極的な活用などの提案について高く評価されていた。