【八潮市道路陥没】流域汚水幹線の破損、120万人に下水道の使用制限
28日10時頃に埼玉県八潮市内の県道で大規模な陥没事故が発生した。現場地下に埋設されている県流域下水道の汚水幹線の破損が主要因とみられている。
陥没は直径10m、深さ5mに及び、当時現場を通行していた2tトラック1台が転落。29日午前1時頃には現場近くに新たな陥没が発生した。
同日3時頃にトラックの荷台部分は引き上げられたものの、トラックの運転手1人が29日正午現在も陥没内に取り残されている。この陥没の影響で、関連する12市町では、住民に対し下水道の使用を制限するよう要請。影響人口は120万人に及ぶ。
県によると幹線は1983年に供用を開始したもの。県では管きょについて5年に1回の頻度で点検を行っており、事故現場の管きょについては直近で令和3年に点検を実施した。当時は、3段階評価のうち2番目となる直ちに工事が必要な状況ではないと評価していた。
現場では、陥没内に取り残されている運転手1人の救助活動が続いている。県では人命救助を最優先にし、その後、詳細な原因究明を図る。原因が判明した後に、陥没事故の発生現場と同様な構造を持つ箇所について緊急点検を実施する考え。
関連市町では下水道の使用制限を要請しているものの、現在も汚水が流入してきている状況とみられる。汚水の溢水を防止するため、事故現場から西側にあるマンホールから汚水の移送が進められている。