管路内施工現場を視察 大西熊本市長「早期の耐震化、補強を」 マイクリップに追加
視察の様子(熊本市提供)
日本下水道協会の会長を務める熊本市の大西一史市長は23日夜、同市内で管路耐震化工事の現場を視察。八潮市道路陥没事故により、下水道の腐食劣化に社会的関心が高まる中、自ら現場の様子を確認した。
視察した工事は「都市計画事業中部合流6号幹線下水道耐震化工事(5602工区)」。同市の第2期下水道総合地震対策計画(令和3~7年)に基づいて、昭和47年に供用開始した管路(φ1650)282.6mのSPR―NX工法による管きょ更生と、マグマロック工法による管きょ耐震化、プレートロック工法によるマンホール耐震化を行うもの。受託者は、宝・鍋谷建設工事共同体。
視察では、SPR―NX工法の施工を見学したほか、令和4年度に同工法とマグマロック工法を施工した箇所の確認を行った。
視察終了後、大西市長は、「第1印象は古いなということ。昭和47年の供用開始から50年以上経っているため、ある程度は古いだろうなと予測していたが、それ以上に古かった。早く耐震化や補強をしていかないと、事故はどこでも起こるのだと感じた。施工については、自動で製管材を巻いていくところに技術の進歩を感じた。3年前に施工されたものも見たが、かなり頑丈で、安心だと思った。工事は下水が流れている中で行わなければならないため、硫化水素の濃度が上がってしまうと命の危険がある。この劣悪な環境で工事をしなければならないため、従事者は本当にありがたい存在。今回、管内で実際に現場を見て、改めてそう思った。安全に工事を進めていただけたら」とコメントした。


