エネルギー消費 47%削減 B-DASH・ガイドライン案、小規模メタン発酵技術 マイクリップに追加
バイオガス発電設備
国土技術政策総合研究所は、下水道革新的技術実証事業(B-DASH)で実証が進められていた「小規模下水処理場を対象とした低コスト・省エネルギー型高濃度メタン発酵技術」のガイドライン案を公表した。従来のメタン発酵技術と比較して建設費と維持管理費の合計、エネルギー消費量とも4割以上の削減が可能との結果を得ている。
平成30年に採択されたもの。大原鉄工所、西原環境、NJS、長岡技術科学大学、北海道大学、長岡市で構成する共同研究体が実証を担った。
既存の脱水機を、濃縮機としても活用することでイニシャルコストを縮減。後段の消化には、撹拌効率が高い横軸パドル式の横型消化槽を採用。ガスホルダなどの設備もユニット化し、発生した消化ガスの量に応じて出力制御を行える発電設備を組み合わせることで、小規模な下水処理場でのバイオガス発電の導入可能性を実証した。
実証結果では、日平均処理水量1万㎥の条件で従来のメタン発酵技術と比較し、建設費と維持管理費の合計、エネルギー消費量の削減効果を試算した。建設費、維持管理費、の合計では従来技術と比較して44%の削減効果が、エネルギー消費量は47%の削減効果が得られると試算した。