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消費上回る電力創出 循環のみち下水道賞、グランプリに恵庭市ら官民4者 マイクリップに追加

資源循環・有効利用の取組みに栄誉(奥から恵庭下水終末処理場、恵庭市生ゴミ・し尿処理場、恵庭市焼却施設)

 優れた取組みを行ってきた団体に贈られる国土交通大臣賞「循環のみち下水道賞」のグランプリに恵庭市ら官民の4者が選ばれた。下水道事業と廃棄物処理事業が連携して地域バイオマスを活用するもの。このほか防災・減災、アセットマネジメント、広報・教育の3部門からは、下水中の新型コロナウイルス調査や、マンホールトイレを活用した感染症対策など時流を反映した6事例が栄誉に輝いた。イノベーション部門は該当者がなかった。表彰式は、9月10日の「下水道の日」に開催される。

 循環のみち下水道賞は、下水道分野で社会に貢献した好事例を表彰するもの。好事例を広く発信することで、健全な水循環、資源・エネルギー循環を創出する「循環のみち下水道」の実現を目的に開催し、今年度で14回目を迎える。

 グランプリに輝いたのは恵庭市、NJS、日本下水道事業団、水ingエンジニアリングの官民のグループが手掛けた「都市代謝施設の集約化を活かした資源循環・有効利用の取り組み」。下水処理場の隣地に可燃ゴミの焼却施設が建設されることに合わせ、焼却余熱を場内暖房・給湯、消化槽の加温、汚泥乾燥施設の熱源として利用することで、従来から行ってきた地域バイオマスを活用した取組みを発展させた。これまで場内暖房などに利用していたバイオガスを発電用途に転用でき、発電量が2.5倍に増加。発電量が電力使用量を上回る「ネットゼロ電力エネルギー」を達成している。

 このほか各部門の受賞団体・事例は次の通り。

 【防災・減災部門】東松島市「マンホールトイレの新型コロナウイルス感染症対策~運動会で検証~」▽東京都下水道局「下水中の新型コロナウイルス〝感染性認められず”~国内で初 迅速な調査実施で下水道関係者の安心確保に貢献~」▽鹿児島市水道局「低地区総合浸水対策緊急事業による床上浸水の解消とストック効果の発現」【アセットマネジメント部門】東京都下水道局・八王子市「流域下水道への編入による処理施設の統合を実現~多摩地域における下水道事業運営の効率化と水環境向上~」【広報・教育部門】川崎市上下水道局「AR(拡張現実技術)で見えない下水道を魅せる」▽春日井市「使用料改定に向けた情報発信力の強化 はじめまして!うすぃ&おすぃです」


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