金沢大・管清工業、共同研究講座を開設 4月から、XAI活用がテーマ マイクリップに追加
金沢大学と管清工業(長谷川健司社長)は共同研究講座を4月に設置することを明らかにした。
管清工業と金沢大学融合研究域融合科学系の藤生慎教授が2022年度より共同研究を進めており、さらなる共同研究の発展と社会実装を目指して今回、大学院新学術創成研究科に「グローバル水未来講座」を設置する運びとなった。講座では、「水」を取り巻くさまざまな社会インフラの維持管理と、「水」を中心とした人々の生活をテーマに、研究さらには教育を推進。また世界最先端のグローバルインフラ学を構築し、革新的なインフラメンテナンス技術を世界規模で推進・実装することを目指す。
共同研究講座は大学が施設や設備を提供し、企業から研究者と研究費を受け入れることにより、企業と共に大学の研究成果の社会実装を目指す研究制度。2者は2022年からAIを用いたインフラと市民行動の異常検知・未来予測基盤の開発に取り組んできた。
市民の社会活動データにパーソナルヘルスレコード(PHR)を統合した次世代PHR「金沢大学パーソナル『ライフ』レコードシステム」を開発し、エビデンスに基づいた持続可能な地域インフラの再構築手法を提案。具体的にはAIを用いた「まるごとモデリング」プロジェクトを展開し、下水道管路を対象とした新たな点検支援手法の開発や国民健康保険データベースを活用したウェルビーイング、東ティモール民主共和国を対象とした維持管理・防災・観光・交通・医療分野における総合的な基礎研究を実施してきた。
4月からの共同研究講座では、「水」を取り巻くさまざまな社会インフラの維持管理と「水」を中心とした人々の生活をテーマに、研究・教育を推進する。将来を見据えた下水道のあるべき姿の研究や、XAI(説明可能なAI)を活用したデータサイエンス「まるごとモデリング」の全国展開などを目指すとしている。