高松市、地域企業3社と災害協定 連名で各社の強み生かす マイクリップに追加
高松市は5日、石垣メンテナンス、四国テクニカルメンテナンス、フソウの地域企業3社と「災害時における下水道施設等に係る復旧支援協力に関する協定」を締結。同日、高松市役所で協定締結式が行われた。
香川県に縁のある地域企業3社連名での締結であることから、各社の特長やスケールメリットを生かしたさまざまな支援が可能となる。3社の事務局はフソウ四国本店に置かれる。
同協定は、災害時に下水道施設等の迅速な機能の回復を図るとともに、浸水被害の拡大や生活環境の悪化、公共用水域の水質の悪化を防止することが目的。具体的な内容として、災害時に下水道施設等への被害が発生した場合の緊急措置および応急復旧の支援のほか、災害状況を確認するための現地調査、各社が保有・販売する応急復旧資材の供給などが位置付けられている。
協定の締結を終えて、大西秀人市長は「先日、国が初めての『南海トラフ地震臨時情報』を発表するなど、まさに南海トラフ地震が現実のものとして近付いてきている状況。防災施策の重要性を改めて認識するとともに、発災を想定した体制づくりに鋭意取り組んでいる」と述べつつ、「皆さま方の協力を心強く感じるとともに、感謝申し上げたい。今後とも市民の安全安心な暮らしの実現へ防災対策、災害復旧への支援、協力をお願いしたい」と強調した。
3社を代表して、四国テクニカルメンテナンスの野口勝行社長は「この3社は地域企業として長年、高松市の下水道事業に携わってきた。1社だけではなく、3社連名での協定を結ぶことでスケールメリットが非常に大きくなると考えている。今後も高松市民の安心安全を守るべく頑張っていきたい」と応じた。
また、協定締結後に行われた懇談の場で、石垣メンテナンスの白山庄次副社長は「災害時には、正確かつ詳細な現地の情報を得ることが求められる。1社より3社。横の連携をしっかりと持って情報共有に当たりたい」、フソウの角尚宣社長は「災害時には、情報の連携と人の采配が一番の課題になると考えている。3社がバラバラに動いていては収まるものも収まらない。われわれ3社はもちろん、高松市とも日頃から連携を深め、災害に備えたい」と意気込みを示した。