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社内研修でコンテスト NJS、BIM活用事例を表彰 マイクリップに追加

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  • 最優秀賞を受賞した神林氏(左)
  • 優秀賞を受賞した林氏(左)

 NJS(村上雅亮社長)は6月21日、社内研修の一環としてBIMの業務活用事例をコンテスト形式で発表し、優秀な作品を表彰する「BIMコンテスト」を開催。同日行われた表彰式の模様が報道関係者に公開された。同コンテストの開催は初。

 BIMの実業務での活用推進や、BIMを活用した業務提案の予行演習とすることがねらい。また、活動成果を発表することで、各事務所のBIM活用状況について全社で共有化することを目的としている。

 一貫したコンセプトには「健全な水と環境を次世代に引き継ぐためのBIM活用の実践」を据え、その上で2023年度は「上下水道施設の改築業務へのBIM適用」をテーマとした。

 表彰式の冒頭、若林秀幸専務取締役は「現場におけるBIMの取組みや習熟の度合いが確認できて、研修の成果が出ていることを非常に嬉しく思う。今後は活用のレベルを少しずつ上げていかなければ、いろいろな用途に適用できないのではないかと思う。BIMの使用目的や効果を事務所内で共有したり、資格を取得したりすることにも取り組んでほしい」と総評した。

 続いて審査結果が発表され、応募があった7件から最優秀賞に東京総合事務所プロジェクトマネジメント1部の神林慶太氏による「処理場再構築に向けた施設設計業務のBIM活用による効率化及び合意形成」、優秀賞に名古屋総合事務所プロジェクトマネジメント1部の林一貴氏による「Revit・Rebro・TwinMotionの組合せによる、効率的な合意形成」が選ばれた。

 村上社長は「こういった新しい技術をどう社内で普及させていくのか、それをハンドリングできる社員をどう増やしていくのかという戦略を考えなければならない時期にきている。当社が上下水道分野でBIM/CIMのパイオニアになっていけるよう頑張っていければ」と期待を込めた。

 最優秀賞を受賞した神林氏は、処理場全体をBIM化することで、土建躯体と機電設備の干渉チェックによる設計精度の向上や、見学者受け入れ施設のイメージの共有を可能とし、顧客から「視覚的に設計のコンセプトを理解することができた」と評価を得たことを紹介。「今後この業務を生かして、より良いものを作る体制も築けるのではないかという気付きが得られた」と喜びを表した。

 同社では、2020年度からRevitを中心としたBIM活用を推進していく人材を育てるため、「BIMイノベータ研修」を実施し、ソフトの習得と有効な活用方法の構築に力を入れてきた。また、DB案件を中心にBIM活用が提案され、設計業務でBIMに触れる機会も徐々に増えているという。

 今後は社内のBIM/CIM推進に当たって掲げているミッション「BIMで生産性効用を実現する」に向けて、BIMを「特別」なものから「普通」に当たり前でありふれたものへとつなげていくことを目指していく。


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