点検・調査とDXテーマに 日本技術士会・上下水道部会講演会 マイクリップに追加
日本技術士会上下水道部会は4日、2月度講演会を開催。各本部からのWeb中継も行った。今回の演題は「ドローン等を活用した点検調査とDX」で、講師はNJS開発本部の稲垣裕亮ドローン開発部長。
下水道管路の現状の調査手法は、潜行目視や管口カメラ、TVカメラが主流だが、水位が高く流速が速いなどの調査困難箇所がある上、目視調査では連続した動画を収録することが困難で、前回の調査との比較を容易にできない等の課題があることを挙げた。
こうした課題の解決に向けて、同社はドローン調査手法を検討。しかし、狭い下水管内では、空気の乱流や電波の障害等が発生するため、小口径対応用機体(φ400~1500)を開発。屋内扱いとなる管内ではWiーFiで通信し電波障害を抑えるとともに、機体下部に空気層を抱え込むように機体構造やカメラの配置等を工夫してホバークラフトのように安定して飛行できるようにした。撮影用カメラにはブレ防止のためのジンバルも設置。
また、飛行タイプのほかに、水上走行タイプのドローンも開発した。
ドローンは、1500万画素以上の静止画、および2K動画の撮影が可能。従来のTVカメラよりも解像度が高いため、映像の奥の方のクラックも判別しやすいことなどを示した。