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2022年127日 (水) 版

防災・修繕等の最新事例を発信 JSTT・研究発表会 マイクリップに追加

2022/12/07 産業 業界団体
4セッションで発表

 日本非開削技術協会(会長=森田弘昭日本大学教授)は11月22日、都内で「第33回非開削技術研究発表会」を開催。防災・地中掘削・調査修繕等に関する新技術や施工事例に関する知見が共有された。研発の模様はウェブ配信も行われた。

 冒頭、森田会長は「大学で進路相談を受ける際、地図に残る仕事をしたいという学生が多いが、この非開削分野の仕事は数千年経っても遺構として残るもの。歴史に残る仕事なんだと強調している。それだけ重要な仕事を皆さんは手がけている。今回4セッションで実務者から意欲的な論文が寄せられており非常に楽しみにしている」と、非開削技術の社会的意義について触れつつ、セミナーでの新技術・事例の発表へ期待を述べた。

 防災セッションでは、液状化および地滑り対策として開発されれた地下水位低下工法であるレジェンドパイプ工法、KBドレーン工法、HDD工法について、各団体・企業から発表が行われた。それぞれ集排水管と推進工法を組み合わせた技術であり、自治体での試験施工を通じた効果検証に関する研究成果が披露された。また三水コンサルタントがマンホール浮上防止対策を実施する上でのマンホール種別や地質、現場状況などの埋設環境ごとの各施工法の課題や設計事例を紹介した。

 非開削技術(応用)セッションでは、矩形推進工法における推進摩擦力の評価方法ならびにその適用性に関する検討(九州大学)、大口径・急曲線推進工事の現場計測ならびに推進管構造解析手法(東京電力パワーグリッド)、地中レーダのAIによる埋設管判定と現場導入(大阪ガスネットワーク)等について発表。

 地中掘削(事例)セッションでは、アルティミット工法による地中支障物切削や、エースモール工法による長距離鋼管推進工事の事例等を発表。

 調査・修繕セッションでは、JSTT地下探査技術委員会が取り組んでいた活動紹介に加え、積水化学工業が供用下施工可能なモルタルレス自立管製管工法であるSPRーSE工法エキスパンドタイプを、管清工業が排水管更新システムとして3Dスキャナを用いた排水管劣化診断手法と樹脂ライニングKDX工法の活用事例について発表した。


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