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2022年720日 (水) 版

道内初、PPA方式 フソウ・エナジー、太陽光発電所開所  マイクリップに追加

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  • 関係者でテープカット
  • 288枚の太陽光パネル

 フソウグループ傘下で電力事業を手掛けるフソウ・エナジー(片岡智博社長)は6月23日、富良野水処理センター(富良野市)内にPPA方式(電力販売契約)で運営する自家消費型太陽光発電設備の竣工に合わせ開所式を開催した。水処理施設における太陽光発電のPPA方式は道内で初。発電した電力は、同センター施設全体の電力使用量の約13%(約13.3万kwh/年)に相当する。

 7月14日に設備の稼働を開始した。発電燃料価格高騰による電力価格上昇が社会全般で取り沙汰される中、価格安定性の高い電力調達先として今後、太陽光発電の併用が脚光を浴びそうだ。

 PPA方式とは、同社が太陽光発電設備の所有、設置、管理を担い、市が有償で電力供給を受けるもの。

 同社は、富良野水処理センターの敷地内に太陽光パネルを288枚(総出力容量131.04kW)設置。発電する電力について富良野市とPPA(電力販売契約)を締結し、一定価格による売買が行われる。発電した電力は同センターの施設に使用され、事業実施による温室効果ガス削減量は、年間60tを見込む。契約期間満了後(20年)は、市に設備を無償譲渡する予定。

 設置に当たっては、積雪の重さにも耐えられる耐久性の高い架台を設置し、パネルの角度を約30度とする等の積雪対策を行った。

 市は、令和元年度から北海道庁の「エネルギー地産地消スタートアップ支援事業」を活用し、エネルギーの地産地消と太陽光発電導入の可能性を検討していた。また、令和3年4月には、「2050年ゼロカーボンシティ」を表明している。

 開所式には、北猛俊富良野市長、フソウホールディングスの角尚宣社長、フソウ・エナジーの片岡社長らが出席。北市長は「本市はリサイクルのまちとして知られており、今後も環境に配慮した循環型社会実現に向けて、積極的に取り組んでいきたい」と意気込んだ。角社長は「脱炭素の機運が高まっている昨今で、富良野市はいち早くゼロカーボンシティを表明しており、本事業でお力添えができることをうれしく思う」、片岡社長は「富良野市は、全国の中でも地球温暖化対策を積極的に行っている自治体。これらの取組みを道内のみならず全国に発信していただき、環境先進都市としての地位を確立していただきたい。当グループとしても、その一翼を担えるよう協力していきたい」と述べた。


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