管路テーマに協働授業 中央大ら、網羅的な学び促進 マイクリップに追加
中央大学とWater-nは4月から毎週月曜日、全14回の協働授業を実施している。初回は4月11日、最終回は7月18日で、受講生は中央大学理工学部都市環境学科、人間総合理工学科の3年生約140人。
同授業は、管路や経営、SDGs、ESGなど近年重要なキーワードとなっているにもかかわらず、網羅的に学習する機会が限られている内容について学ぶことが目的。
23日に行われた第6回の講義では、管路(管材・診断・更新)をテーマに、極東技工コンサルタントと東亜グラウト工業の社員が講師を務めた。
講義冒頭、同大学理工学部の山村寛教授は日本における管路老朽化の現状を問題提起し、上水道、下水道それぞれの管路について、管の種類・特徴などを解説した後、下水道管路におけるコンクリートの腐食と対策について最新の知見を紹介した。
極東技工コンサルタント東日本技術本部の畠内絵梨氏は、「水コンサルタント」の役割を紹介した後、下水道管路の劣化や機能低下の要因、下水道の機能が損なわれた場合に何が起こるかなどを説明。下水道管路施設の調査診断について、調査の種類・判定基準、緊急度の判定、スクリーニング調査などについて、実際の管内画像を用いて解説した。
東亜グラウト工業管路グループ企画部の青柳香菜里氏は、代替の効かないインフラである下水道の大切さをあらためて伝え、下水道管路の更生技術について、各種工法の概要を解説した上で、光硬化工法の特長と仕組みを紹介。続いて、同部の梅林春花氏が下水道熱資源利用について、CO2排出量の削減をはじめとした利点を紹介した上で、熱利用の方法や施工手順、利用用途を解説した。