広域管理 官民で実証 B-DASH、今年度の案件決定 マイクリップに追加
国土交通省下水道部は4月26日、令和3年度下水道革新的技術実証事業(BーDASH)など技術開発の採択案件を発表した。
BーDASHでは、メーカーごとに異なる処理場の監視制御システムの共通化の実証にJS日本下水道事業団や電機メーカー5社、倉敷市で構成する共同研究体が着手する。広域化・共同化の推進が政府の重要政策テーマとなる中で、既存システムの大規模な改修を行わずに、各処理場のシステムに互換性を持たせる技術の開発を目指す。監視制御システムの共通化によって、複数市町村の処理場の広域管理促進が期待される。
令和3年度のBーDASHの実規模実証では広域管理技術も含めて4件、FS調査では1件、応用研究では4件が採択された。
概要は次の通り(①事業名②実施者)。
【BーDASH(実規模)】
①ICTを活用した下水道施設広域管理システムに関する実証事業②日本下水道事業団・東芝インフラシステムズ・日立製作所・三菱電機・明電舎・メタウォーター・倉敷市共同研究体
①AIを活用した下水処理場運転操作の先進的支援技術に関する実証事業②明電舎・NJS・広島市・船橋市共同研究体
①AIを用いた分流式下水の雨天時浸入水対策支援技術に関する実証事業②三菱電機・東京大学東京カレッジ・愛知水と緑の公社・愛知県共同研究体
①分流式下水道の雨天時浸入水量予測及び雨天時運転支援技術に関する実証事業②住友重機械エンバイロメント・丹波市共同研究体
【BーDASH(FS調査)】
①下水処理場の効率的維持管理の基盤となるクラウド3次元GISデータベースの適用可能性調査②新日本コンサルタント・日水コン・富山市共同研究体
【下水道応用研究】
①微生物燃料電池を用いた発電型水処理技術の開発②日本工営・東洋紡・玉野総合コンサルタント・名古屋工業大学共同研究体
①サステイナブルな汚泥焼却のための次世代補助燃料の検討②京都大学・土木研究所・月島機械・タクマ共同研究体
①AIによる下水道管路破損予測、財政効果の見える化ならびにストックマネジメント、アセットマネジメントの高度化に関する調査業務②EY新日本有限責任監査法人・Fracta・Fracta Japan共同研究体
①感染症適応社会を実現するリアルタイム下水監視システムの構築②東北大学・北海道大学・仙台市・日水コン・ユニアデックス・三機工業・明電舎共同研究体